株式投資で資産を増やす

4つのトレード方法から自分の投資スタイルを決めよう

今回からより具体的な株式投資の実践へと進めていきましょう。実践編の第一段は、投資スタイルの決定についてです。

投資の心構えについては以前の記事で触れたとおりですが、その中でも重要な投資スタイルについてはどのように決めていけばよいのでしょうか?この記事を読めば、あなた自身に合った投資スタイルを見つけることができるようになっています。

では早速はじめていきましょう。まずは次の4つの投資スタイルを頭に入れて欲しいと思います。

区分 投資スタイル 売買期間
短期 デイトレード 1日
スイングトレード 数日から数週間
ポジショントレード 数週間から数ヶ月
中長期 中長期トレード 数年から数十年

この4つの投資スタイルの違いは、保有と売買期間の長さです。デイトレードが最も短く、中長期トレードが最も長い。多くの投資のプロは中長期トレードを推奨しており(筆者も同じく推奨)、デイトレードはやや揶揄されているように感じます。

それぞれのスタイルを知る上で大切なことは「特徴を理解すること」であり、「厳密な定義の違いを知ること」ではありません。結局のところ、自分の投資目的に合ったスタイルを使い分けるのが良いのです。(筆者は中長期トレード志向であるが、このサイトは株式投資の初心者から中級者への情報提供を目的としているので、なるべく中長期トレードに偏らないような説明を心がけたいと思います)

では、デイトレードから順にそれぞれの特徴を見ていきましょう。

デイトレード

その名の通り、1日単位で株の売買を行うトレード方法でネット証券の普及とともに裾野が大きく広がった投資スタイルです。短ければ数十分で売買を終えてしまうケースもあります。

テクニカル分析を中心としており、チャートの動きに基づいて判断を下し、売買を行います。小幅の値動きで売買を行うため、株価に対して小さな金額の利益を積み重ねていくスタイルです。売買取引きの回数が増えるため、証券会社へ支払う手数料も大きくなります。大きな利益を上げるためには、資金が豊富である必要があります。スキャルピングという数分単位での売買スタイルも、このデイトレードに含みます。

デイトレードの利点

(1)損切り判断がしやすい

株価の変動をほぼリアルタイムでウォッチするため、想定外の値動きがあった場合に、迅速な損切りを行いやすい。(投資家の心理作用にも依存するので一概には言えない)

(2)時間外に左右されない

取引き時間内に取引きを完了するため、時間外の材料や時間外取引に左右されない。

デイトレードの欠点

(1)時間的制約が大きい

証券市場の取引時間の間は、常に株価に集中する必要があるため時間に余裕がない方には不向きである。

(2)手数料が高い

大きな利益を得るためには大量の短期売買を行う必要があるため、手数料が大きくなる。

(3)投機的な側面が強い

絶対的な法則がないチャートに基づいた分析を主体とするため、投機的な側面が強い。従って、デイトレードをギャンブルと呼ぶ投資家も多い。

スイングトレード

デイトレードよりは売買期間が長く、数日から数週間の期間で取引きを終えるスタイル。一般的なスイングトレードのセオリーは、株式購入後、購入銘柄のリスク許容度(具体的な下限金額)を決めておき、株価が下落して許容度の金額を下回ったら損切りします。一方、株価が上昇局面にある場合は、保有し続けて下げ圧力が出たところで売却する、といったものです。下限金額での損切りルールを遵守すること、売却タイミングを逃さないことの2点が、スイングトレードで成果を出せるかどうかの分かれ目です。

スイングトレードの利点

(1)利益幅

デイトレードと比較すると長期間の値動きを反映できるため、上昇局面で売り抜けることができれば、利益額も大きくなる。

(2)デイトレードの欠点をカバー

デイトレードと比較すると、株価の値動きを1日中ウォッチする必要がない、銘柄選びをじっくり行うことができる、売買回数が減るため手数料金額も小さくなる、といったメリットがある。

スイングトレードの欠点

(1)時間外要因に左右される

取引き日を数日に渡って株を持ち越すため、デイトレードと比較すると取引き時間外の材料に左右される。

(2)投機的な側面がある

スイングトレードの取引期間の場合、中長期投資ほどファンダメンタルズが株価に反映されないため、企業の地力が株価に反映されず下落局面で手仕舞いする必要が出てくることもある。本来価値とは違うところで株価が動いている場合は、投機的な側面があると言える。

ポジショントレード

株の売買取引を数週間から数ヶ月間のスパンで行うスタイルです。

ポジショントレードの利点

スイングトレードのメリットに加え、次のものを挙げておきたいと思います。

(1)銘柄選びの余裕ができる

デイトレードやスイングトレードと比較して、銘柄選びに時間を掛けることができる。

(2)ファンダメンタルズ反映

その企業の持つファンダメンタルズをわずかながら反映することができる。四半期決算で好材料が出た場合の株価上昇分も加味しやすい。

スイングトレードの欠点

(1)損切り判断が難しい

デイトレードやスイングトレードと比較して保有期間が長いため、好材料を待ってしまいがちであり、株価の下落局面における損切り判断がしにくい。

(2)損失拡大のリスクが高まる

損切りリスクと似た概念だが、デイトレードやスイングトレードよりも保有期間が長いため、損切りを誤った場合の損失額が大きくなりやすい。

中長期トレード

デイトレード、スイングトレード、ポジショントレードを総称して短期トレードと呼ぶのに対し、数年の保有期間を持って売買を行う投資スタイルを指します。一般的にはファンダメンタルズを重視した分析で、地力のある会社や経済情勢に応じて好材料が出てきそうな会社などを中心に投資します。会社勤めの方や安定的に家計を営む必要のある方など、資産形成を目的とした個人投資家には最も適したスタイルといえるでしょう。

短期トレードと比較したメリット、デメリットは次の通りです。

中長期トレードの利点

(1)銘柄選定に時間をかけられる

短期トレードとは違い、じっくりとファンダメンタルズを分析した上で投資することが可能。銘柄選定に時間を掛けることで、中長期で株価が上昇する企業を狙う。

(2)時間的制約が小さい

数時間や数週間での売買を想定していないため、常に株価をウォッチする必要がなく、時間的制約が小さい。

(3)手数料が小さい

売買回数が少なくなるため、保有株価に対する手数料金額を小さく抑えることができる。

(4)利益額が大きい

保有期間が長い分、ファンダメンタルズの影響度が強く、将来的に株価が上昇した場合には短期トレードより大きな利益額を手にすることができる。

中長期トレードの欠点

(1)損切り判断が難しい

保有期間が長くなるため、その企業の悪材料がでてきたり下落局面に遭遇することも多いです。短期トレードと比較すると、損切り意欲と将来の株価上昇期待との間での判断が難しいといえるでしょう。値下がりを許容する余り、損失が拡大することがあります。(もちろん、損切りリスクはすべてのスタイルで共通していますが、この場合「中長期での値上がり期待が損切りを難しくする」という意味合いです)

(2)資金の回転率が悪い

株式購入後は数年に渡って保有するため、資金の回転率が悪く、キャッシュとしての動かしやすさには劣る。不測の事態で現金化する必要が生じた場合、含み益があるとは限らないため、くれぐれも生活資金を投じないこと。

どの投資スタイルが良いのか?

結局のところ、どの投資スタイルが良いのでしょうか?

答えは「ひとそれぞれ」である。こう言ってしまうと元も子もないようですが、投資を行う個人投資家にはそれぞれの目的があるべきです。30年後の資産形成なのか、10年後の教育費なのか、1年後の資産最大化なのか、その背景は多様であり、どれもが尊重されるべきだと思います。

重要なのは「投資を行う目的を設定すること」「設定した目的を無意識に修正しない(負けを取り返そうとして目的を見失わない)こと」です。

初心者におすすめのスタイルはあるか?

株式投資の初心者にも同様のことが言えます。初心者としての期間に何を習得したいのかという目的を明確にしてほしいのです。面倒なことを言っているですが、自分の大切なお金を投じるのだから、手間暇を惜しんではいけません。

仮に「株の売買サイクルを何度か試してみたい」「実際に売買して証券会社のツールの操作に慣れておきたい」といった場合は、デイトレードなどの短期トレードで実践してみるのも良いでしょう。大量の売買をせず、小規模少額であれば(勉強代としての多少の費用はかかるかもしれませんが)スピーディーに損切りすることで損失を小さく抑えながら目的を果たすことができます。

一方、「銀行預金の金利ではお金が増えないので、数百万円を株式に回したい」ということであれば、中長期トレードでじっくり構えるのも良いでしょう。もし初めて株式投資をする方が短期トレードに数百万円を投じると、これまでの銀行預金では考えられなかった金額の目減りが生じることも当然起こります。初心者にとっては一発で株式投資アレルギーになること請け合いであり、おすすめできないというわけです。

投資スタイルを知る意味

ここまで4つのトレードスタイルを紹介してきましたが、大枠で言えば、それぞれのスタイルの特徴を理解し、場面に応じて使い分けることが大切です。

「自分は中長期保有の投資家だ」と自負している方も、基本的には中長期トレードでありながら、購入直後の決算短信でその企業が業績の下方修正を出した場合、短期間で売買を手仕舞いにするといったこともあるでしょう。その場合の損切りは、結果としてスイングトレードのようになっているのであり、特に否定されるべきものではありません。

繰り返しだが、大切なのは4つの投資スタイルを知ることで次のような投資運用ができるようになることです。

・自分の投資目的を定める

・目的に応じて投資スタイルを使い分ける

以上が、株式投資における保有期間から見た4つの投資スタイルです。投資スタイルの基本を理解したあとは、実際に投資するために必要な金額を把握して欲しいと思います。続いては、株式に必要な資金(金額)について解説します。

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